■成形品である
通常の多孔質体(スポンジなど)は製法上ブロックでの販売になるので、形状品にするのには後加工が必要であるが、フィルタレンは成形品なので安定した寸法精度が得られやすく品質管理上有利である。また、加工費と成形費を比較するとコストメリットが出る場合が多い。
■連続気孔構造である
発泡体の場合、多くのものは独立気泡構造で内部に液体や気体は浸透しないが、フィルタレンは連続気孔構造で、内部に液体や気体が浸透し濾過などを行なう。また、独立気孔が存在しないので、滅菌したフィルタレンに針などを突き刺しても未滅菌部分に針が触れ汚染されることが無い。
■異物の流出が無い
他の多孔質体の場合、接着剤で固めたり、異物を入れて製造し後工程で異物を除去するものがあるが、これらの製法では異物の流出の危険性が高く、食品や検査関連では使用が難しいが、フィルタレンの場合はプラスチックのパウダーを熱処理で固めただけなので、異物の流出が無い。
■変形性が低い
スポンジなどは柔らかく圧縮性に富むが、フィルタレンはある程度の硬さ、強度を保有していて荷重変形性が低い。
■圧力損失が高い
フィルタレンは構造上、体積の半分以上を固体部分(プラスチック)が占めるので流体の通りがスポンジなどと比較すると悪い。大量の流入、流出を必要とする場合、使用が難しい。
■金型が必要
成形品なので、金型製作のリードタイムとイニシャルコストがかかる。
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